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Pet Sounds 2007

ボーン・ラフィアンズ

Born Ruffians

Three is a magic number

エレクトロニカ/オルタナティヴ・ミュージックの名門ワープから、なんと3人組ギター・ポップ・バンドが登場――(マキシモ・パークの前例もあるものの)その意外性だけでも好奇心を抱き興味をそそられるのに十分だったけれど、カナダ:トロントをベースにするボーン・ラフィアンズ(=生まれついての無頼漢?)のファースト・フル・アルバム「Red,Yellow And Blue」に詰まった歯切れのよいヒネクレ・ポップ・トルネードはこちらの色んな先入観をかるーく吹き飛ばしてあまりある秀作だ。無駄を削ぎ落としさっぱり風通しのいいアレンジが生む鮮やかな楽曲展開を舞台に、意表をつくコーラス・ワークやリズミックなアルペジオ・カッティング、歌うベース・ラインと転がるドラムが丁々発止と音を投げ合う――ほとんどがライヴ録音というのも頷ける等身大でイキのいい音(実際ライヴも非常にいいのです、このバンド)を聴いているとそれだけで我知らず足がステップを踏み出してしまうし、マス・ロックの緻密さをこれだけキャッチーかつチャーミングに鳴らすアクトという意味では、ホット・クラブ・デ・パリスといい勝負だと思う。
80年代ポスト・パンクの影響を受けたパリパリにフレッシュな若手ギター・バンドという意味ではヴァンパイア・ウィークエンドにも通じるところがあるし(あちらほど甘くはありませんが)、それだけではなくヴァイオレント・ファムスの泥臭いグルーヴ感やザ・クリーンのすっとぼけたユーモア~アイロニーをイノセンスに包んで表現するセンスを包括しているところが――20代前半という若さに似合わず――なんとも味がある理由なのだろう。たぶん彼らに「かっこいい」とか「泣ける」「美メロ」といったマーケティングに便利な区分は成り立たないだろうけれど、アイテムのように気分に合わせて消費するだけではなく、ポップ・ミュージックの中に賢さやひらめきのツイスト、パーソナルなフックといったリトル・サムシングを求める方にはぜひ聴いてほしいです。
先日観たロンドン公演良かったよ!と伝えたところ、もごもご口ごもった上で「言いたくないけど、あの日のライヴ、自分にとってはクズだったんだよね・・・」と答えてしまう正直さがなんとも好感度高し!だったナイス・ガイ=ヴォーカル/ギターのルークに話を聞きました。

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――まずは結成のいきさつを教えていただけますか?トロントが活動拠点だそうですが、3人ともトロント生まれ?
うん、今は僕達トロントで暮らしているけど、もともとはミッドランドって町の生まれなんだ。トロントから北に2、3時間のところにある場所で、そこで育った。僕とミッチ(B)は子供の頃から一緒で――というのも親戚同士で、彼は従兄弟なんだよね。で、スティーヴ(Ds)とはハイ・スクールで知り合って友達になって、それで一緒に音楽をプレイし始めたっていう。
――じゃあ最初からプロを目指すという感じではなく、もっと趣味/遊びに近いスタートだった?
んー・・・でも、僕達ほんとマジだったんだよね。16歳かそこらだったけど、その割りにやたら真面目にバンドを捉えてて・・・ある意味、今よりもあの頃の方が真剣だったんじゃないかと思う。本当に「バンドをやりたい」って燃えてたし、しょっちゅうデモを作っては色んなレーベルに送りつけて・・・そうだな、だから(苦笑)、僕達なりのウブな考え方で「ビッグになるんだ!」って夢見てたものの、あの頃はまだあんまりいいバンドじゃなかったっていう。だけどまあ、あれは良い経験だったと思う。曲もたくさん書いたし、一緒にプレイしたりソングライティングするやり方を学んだからね。高校を卒業してトロントに移って、そこから本格的にバンドが前に進み始めたって感じだけど、ミッドランドでの最初の数年間の経験はためになったね。
――バンドを結成するにあたって、あなた達にインスピレーションを与えたバンドやミュージシャンはいますか?それとも、音楽が共通の趣味ということでバンドを始めるのは自然な展開だった?
始まったばかりの頃はもちろん3人とも音楽に興味があるから・・・ってことだったけど、最初のうちはかなりカヴァーをやってたんだ。ストロークスの曲をね。ちょうど僕達がバンドを始めた頃に彼らがファースト・アルバムのツアーで回ってきたこともあって。彼らの音楽は、当時の僕達にとって新鮮に聞こえたんだよね。理解できるというか、自分のものとして受け入れられるっていうか・・・要するに、かっこよくて、しかも他の人達が聴いているものとはちょっと違う、そういうスタイルの音楽だと思った。というのも、僕達はあの頃の音楽の多くにのめりこめなかったし、そのほとんどを好きにもなれなくて。だから僕達3人にとって、ストロークス的な音楽や、彼らの後に人気を博したバンドの一群――ハイヴスとかホワイト・ストライプス、ザ・コーラルあたりになるかな――ああいうバンドが好き、という共通の趣味があったってわけ。
――あなた達の楽曲を聴いていると、もしかしたらあなたの鼻歌から始まって、そこにミッチとスティーヴがコール・アンド・レスポンス式で応じていくのかな?とすら感じる無理のない自然さがあるんですが、実際どんな風に楽曲を書いているんですか?
まあ曲ごとに違うんだけど・・・僕の頭に浮かんだメロディがこびりついて離れなくなって、それを録音したものを元に何日かかけて仕上げるってこともあるし、ずっと頭の中であたためてあったものが、徐々に形になっていくケースもある。かと思えばあっという間にまとまった曲もあって、自分の部屋とかでちゃっちゃとひとりでデモを切って、すっかり決め込んだ上でミッチとスティーヴに聴かせて、そこから一緒に曲を練習するってパターンもあるね。でもみんなで協力し合うって時もあって、その場合は部屋に集まって、たとえばギター・パートやベース・ライン、ヴォーカル・パートなんかを元に、演奏しながら共に何かを生み出していくって感じ。でも、特に決まったやり方ってのはないんだ。
――あと、あなたの歌唱にはすごくクリアーで力強いトーンがあって、もしかしたらちゃんとしたレッスンを受けたことがあるのかなと感じたんですが、子供の頃歌のレッスンを受けたなんてことは?
うん。すごく小さい頃だけど、姉と一緒に、ミッドランドのローカルな子供合唱団で歌っていたよ。もっとも教会の聖歌隊みたいなものとは違って、色んな曲を歌ったんだけどね。だからレッスンは受けたけど、10歳か11歳になる頃には歌うのはやめてしまって、ギターのレッスンを受け始めて。で、16くらいでまた歌い始めたっていう。
――では歌うこと、バンドのフロント・マンとして人前で歌うことはあなたにとってそんなに困難ではなかった、と言えますか?
そうだね。聴衆を前に怖気づかずに歌う訓練を受けたようなものだし、それに5歳くらいの頃は学校のお芝居なんかにもよく出てたっけ。だからまあ、僕はもしかしたら常にそういうシアター的なものに惹かれてきたのかもしれないね。人前でパフォームするのが好きだったし、たとえそれがちょっとした内輪のイベントでも、家族や友人連の前で僕と姉とでちょっとした寸劇を披露したり。
――(笑)。
だから誰かの前で何か演じることをいつもエンジョイしてきたって言えるんじゃないかな?でも、ある意味そうじゃなくちゃいけないんだよ。あんまり深く考えすぎちゃうとダメっていう。だって、もしも人前に出て自分が何をやってるかってことに実際気付いちゃったら・・・それってかなりきまりが悪いからね!(苦笑)だからもう、自分の中の引っ込み思案なところはうっちゃるしかないよ。僕の普段の振舞いはシャイな方だけど、ステージではなんというか、自分の人格の別の部分が表に出てくるっていうかな、で、もっとオープンに振舞うっていう。
――なるほど。で、デビュー作はすっきり無駄がなく非常にタイトにアレンジされていますよね。快活なポップ・ミュージックであると同時に贅肉を省いて精度高くプレイされた音楽という意味で新鮮に響いたのですが、バンドの初期の頃からこのスタイルは存在していました?それとも、初期はもうちょっとゴタゴタしていたと思いますか。
やっぱり、初めのうちはもっといい曲をどうやって書いたらいいのか、曲の中でやりたいことを見極めるにはどうすればいいか、何がありで何は省略すべきか、みたいなことを学んでいたんだよね。でも、曲のアレンジを一緒にやるのは得意なんだ。たとえば一箇所でも誰か気に入らないパートがあったらすぐに「ここは納得いかない」って声が上がるし、そうなったらそれはプレイしない。スティーヴはその点に関してすごくはっきりした意見を持ってるし、僕もそれは同じ。だから意見が割れることもままあるけど、それっていいことだと僕は思ってる。ひとつの物事に対してふたつの異なるアプローチで接してるわけだからね。でも、年齢を重ねるうちに曲から余分な部分をカットするのも上手くなっていくし、そこでああいうタイトな楽曲が生まれて来ることになる。最初の段階ではもっと色んな要素があるのに、そうした部分を排除していくことで、最終的に歌がああいう切り詰められた形になっていくんだ。だから昔の曲、17か18の頃に作ったデモを聴き返すと、今の自分達にしてみるとパートが長いなあって感じるところはあるよ、間違いなく。だから、あの頃より今の方がずっと大胆にカットできているんだろうね。
――先ほどストロークスの名前も出てきましたが、音楽的リファレンスとしてあなた達の音楽から感じるのはヴァイオレント・ファムスの影響なんですが、いかがでしょう?まあ、あなた達の若さを考えるとちょっと見当違いな意見かもしれませんが。
(苦笑)いやいや、そんなことはないよ!彼らは・・・僕に特大の影響を与えたバンドだからね。特にファースト・アルバム(「Violent Femmes」)。
――ネオ古典ですよね。
うん!あのレコードを買ったのは確か18の頃だったと思うけど、聴いてすっかりのめりこんで・・・それから3ヶ月くらいの間、ノンストップであのアルバムだけ聴いてた。歌詞も最高だしゴードン・ガノの声も大好きで、あのレコードのミニマリズムもすごく気に入ったんだ。だって、彼らの使ってたのってアコギとベース、それからハイハットとスネアとキック・ドラム程度のすごーくシンプルなドラムだけだったわけだからね。なのに楽曲はすごく面白く作ってあって実に色んなことをやっていたし、曲の構造もエキサイティングで・・・だから音楽はとても興味深いのに、その音楽がどんな風に生まれたのかと言ったら、プレイしているバンドはスリー・ピースに過ぎないっていう。それが僕には感銘深かったし、同じく3人組のバンドをやってる身としてもインスピレーションをもらったね。たとえベーシックで初歩的なトリオ編成であっても、あんなにエキサイティングな曲を書き、かつ革新的なサウンド、新しい音楽を生み出すことは可能なんだ、って。
――ラスティ・サントス(アニマル・コレクティヴ他)がプロデュースを担当しているのが興味深かったのですが、彼とはどういういきさつで?
ん、彼とはマネージャーを通じて知り合った。うちのマネージャーは、彼が6年前にアニマル・コレクティヴのツアーでサウンド・マンをやっていた時のツアマネだったんだ。で、このアルバムを作り始めるにあたって、僕達をガイドして引っ張ってくれるようなプロデューサーとやりたいなって思いがあって。というのも、威圧的な人とは仕事したくなかったんだよね。どの曲も細部までこだわって書かれたものだし、それをどう実現させたいか、そのアイデアも自分達の中にきっちりあったから。曲の構造を後から変えられるような、いわばそういう隙間はほとんど残ってなかったっていう。だからこっちとしてもスタジオに来て「よし、じゃあ始めからやってみようかー」なんて言い出す人間はごめんだったし、それより誰かアルバムにユニークな雰囲気やサウンド、いい感じのトーンを与えてくれるような、かつライヴでのエネルギーを捉えてくれる人とやりたかった。で、僕達はアニマル・コレクティヴの「Sung Tongs」(04年)、あの面白いサウンドの大ファンだったし、彼(ラスティ)がパンダ・ベアーの作品でやった仕事も僕はとても好きで。彼のミキシングには独特な響きがあるんだよ。だから、そんな彼が僕達のサウンドや歌を相手にどんなことをしてくれるか、それを見てみたいっていう純粋な意味での好奇心もあったな。というのも僕達の曲はシンプルなギター/ベース/ドラムスのポップ・ソングだし、サンプラーだのエレクトロニック機材、楽器を多く使って作られるアニマル・コレクティヴの音楽とはまったく違うわけだから。それに、彼にしてみてもより一般的な意味のポップ・バンドとの顔合わせはエキサイティングだったんじゃないかな? 彼とはお互いすごく楽しくやれたし、次のレコードも一緒にやる予定でそれがとても楽しみなんだ。
――ああ、それは良かった。ちなみにアルバム収録曲の多くはライヴ・レコーディング?
うん、スタジオにパーティションはあったけど、3人で一緒に同時にプレイしたよ。ヴォーカルもライヴ録りって曲も何曲かあるんだ。でも、多くの場合はヴォーカルだけのテイクを録ってみて、その後でまたやり直していいテイクが取れるまでやっていった感じ。でも、僕達はあのフィーリング・・・3人で生でプレイする時に感じるエネルギーもレコードに残したかった。というのも、クリック・トラック(プレイヤー全員が同じテンポに合わせ正確に演奏すること)で録るのは好きじゃなくて・・・時に誰かのテンポがずれてリズムが走ったりあるいは遅れたりとか、実際に僕達が一緒にプレイする時と同じようにしたかった。そういうサウンドのレコードが好きだし、そうした演奏のやり方でもっとあたたかみがあってルーツっぽい雰囲気を出したかったんだ。
――アルバム・タイトルは赤・黄・青=三原色なわけですが、これはある意味大胆でシャープで明確、というこのバンドの美学を象徴したものなんでしょうか?
そうだな・・・まあ、とは言ってもいろんな意味を付与させることができるよね。あの3つの色から様々な色が作り出せるのと同じように、あのタイトルにも色んな意味が見出せるっていう。でも、こうして後になって考えてみると、さっき話に出たヴァイオレント・ファムスがそうだったように、僕達も3つの基本楽器を使いながら、それをまだ有効な、興味深いやり方でプレゼンしようとしてるって意味では同じようなことをやっていると言える。アートにしてもそれは同じで、あの3つのカラーを使ってまったく新しい見え方の絵を描くことはまだ可能なんだよね。だから、ある意味それと同じことを音楽でやろうとしている、そういうアイデアなんだ。3つの基本的な楽器を使って、ロック・バンドの、ロックの枠組みの中でそれらをユニークな形で提示していく。それは僕達が常に目指していること、いわばマニフェストのようなもので、そのフィーリングをしっかり表現したアルバムをいつか作る、それに向けてがんばっているところだね。それが現時点においての僕にとっての「レッド・イエロー&ブルー」かな。
――じゃあ、たとえミュージシャンとしてもっと成長しても、キーボードや第二ギタリストを入れることはなくこのシンプルさを保っていきたい?
いや、それはもちろん可能性としてあるよ。実際このファーストでも他の楽器は使っているし・・・ピアノは何曲かでオーヴァーダブしたし、メロディやハーモニーを増すために他の楽器も使ってる。
――でもライヴに関しては基本的にこの3人、と。
そうだね。でも今後どこまでやるか、そこにもかかってる。もしかしたら4人目のメンバーを入れるかもしれないし・・・っていうのも、実際もうひとりメンバーを入れるって案はここ何年も話し合ってきたんだよ。だけどそのたびビビってしまって。もうひとり入ることで、バンドの力学がどう変化するだろう?果たして上手くいくだろうか?みたいなことをあれこれ考えちゃう。だからまあ、やるとしたらツアーの時にレコードに近い音を出すためのサポート・メンバーってことになるのかな。
――所属レーベルのWARPは、エレクトロニカ~アヴァンギャルド・ポップのレーベルと言うイメージが強いわけで・・・
そうだよね。
――非常にリスペクトされてもいる素晴らしいレーベルですが、その中で正直ボーン・ラフィアンズは異彩を放っていますよね。なぜWARPと契約することにしたんですか?
でも・・・ワープと契約した最初の頃は、レーベルのファンが僕達のことをどう思うだろう?とか、これから自分達をどういう状況に置こうとしているのかとか、僕達自身ちゃんと把握していなかったんだ。それよりも尊敬されている、かつ本当の意味でインディペンデントなレーベルだって点の方を考えたし、とにかく・・・スタッフがいい人達だなって思えたんだ(笑)。06年10月にEP(6曲入りEP「Born Ruffians」)を出してもらって以来の付き合いになるし、このアルバムでもまた一緒に仕事できたのはグレイト。自分達も彼らのチームの一部なんだって感じたっていうかな。ワープのレーベルとしての重要度、そしてどれだけ多くの人間がそのファンかってことに気付いて以降は、僕達もますます興奮したね。なんというか・・・業界内でもワープはクールなレーベルだっていう。それに、そのワープの新波バンドの一部になれたことにも心が躍った。バトルズグリズリー・ベアといったバンドともワープは契約しているし、彼らもギター/ベース/ドラムスが基本の、ラップトップばかりじゃないバンドだからね。そうやってレーベルが前に進んでいくこと、新たな方向に変化していくのを僕達も助けて、お互い協力していけるのはエキサイティングだよ。
――ちなみに、今のバンドで共感を持てるバンドといったら?
・・・・・・バトルズ!(苦笑)彼らはレーベル・メイトでもあるし当たり前かもしれないけど、自分がこれまで観た中でもたぶんベストのライヴ・アクトのひとつだと思う。それからフリート・フォクシズ。彼らの4曲入りEPは、ここしばらく聴いた中でもベストな内容だったな。すごくクールなバンドだよ。それに、繰り返しになるけどアニマル・コレクティヴ。彼らは今の時代とても重要なバンドだと思う。とても美しい音楽を作っているし、今から20年くらい経ってこの時代の音楽を振り返る本が書かれることになったら、風変わりだけどエキサイティングな新しい音楽を作っていた、という意味で彼らはきっと重要なバンドとして取り上げられることになると思う。あと・・・(苦笑)キャッチーなダンス・ミュージックだけど、最近聴いて気に入ったのはメトロノミー
――へえ、ちょっと意外。
うんうん。いや、これまでもアルバムを何枚か出してるんだけど、最新作はスーパー分かりやすくて・・・(照れ笑い)すごくいいポップ・ソングが収録されてるんだよ。興味深いと同時にダンサブルなポップ・ソングライティングっていうかな、普通そういうダンス系音楽ってイライラさせられるんだけど、彼らの場合はすごくクレバーに作ってあるなって感じる。曲はよく書けてるしメロディもめちゃポップだけど、職人的な部分もあるっていう。
――スティーヴとミッチもあなたと同じような音楽を聴いてるんですか?
そうだね、ほぼ共通してると思う。たとえばスティーヴもアニマル・コレクティヴやバトルズの名前を挙げるだろうし、でも彼だったらそこにもっとヒップホップやラップ作品が混じってくるんじゃないかな。ミッチは・・・僕と似てる。お互い好きな音楽を聴かせ合うし、僕も気に入って「じゃあスティーヴが入れ込んでるラップ・ミュージックをもっと聴こうかな」みたいなことになる。だからシェアしている部分もあれば、逆に僕が好きだけどあっちは苦手、みたいな音楽もあるんだとうね。でもまあ、多くの面で趣味は共通しているよ。
――メロディ、アレンジの良さなど色々ある中で、あなたが音楽を聴く時、何がもっとも強くアピールするでしょう?
歌詞には正直あんまり最初から耳を奪われないな・・・まあ、口で説明するのは難しいんだけど、音楽にはマジカルな何かがあって、それがある種のムードの中に僕を落とし込んでいく、というか。そうだなあ、「映画の場面の中に入っていくフィーリング」って形容しか思い浮かばないんだけど、突如映画の一場面に自分がいるような、そういうくっきりした感覚。ハッピーで楽観的だったり、あるいは悲しかったりと色んな気分を味わうけど、映画を通して世界を見ているような、フィクションの中にいるような気持ちになる。そういう表現しか思い浮かばないけど、それが僕にとっての自分に語りかけてくる音楽ってことになるかな。
――アルバムの印象的なアート・ワークもあなたのそういうアイデアを反映したものなんでしょうか?どの写真も映画のワン・シーン、あるいはスチルみたいですよね。
あれは・・・トーマス・アレンって人の作品なんだ。偶然ネットで彼の作品に出くわしたんだけど、即気に入ったしアルバムに使いたい!って強く感じてね。アルバムの楽曲にぴったりだと思ったし、特にカウボーイの写真、あれはばっちりだった。彼は古いパルプ本の表紙を再利用して、イラストをカットして折り曲げてシーンを作り出し、写真に撮るってやり方をやっていてね。彼にメールを送ったらこっちのアイデアを気に入ってくれて、なんでも好きなものをどの作品からでもいい、使っていいよって返事をくれたんだ。
――この夏はフェスやライヴで大忙しですか?
いや、実はもう3ヵ月半近くツアーに出ていて、夏は何本かフェスにも出るけど、基本的にオフをとるつもり。秋になったら再開すると思うけど、うん、いつか日本にも行きたいよ!

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ボーン・ライフィアンズ「Red,Yellow And Blue」を脱兎チェック!


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